100冊読書・002 山口謠司「カタカナの正体」

これも前に買って読みかけだった本。タイトルに惹かれて、カタカナの正体を知りたくて、買ったのだけど。なんとまあ読むと眠くなってしまって放置していた。

カタカナの発生、その必然性を辿るのに、奈良時代の信仰や宗教の歴史、最澄や空海が遣唐使として中国に渡ったエピソードまで遡るわけなのだが、いかんせん仏教の書物を引用しまくっているから読めない漢字が並ぶ並ぶ。読み進めるのに気合のいる本であった。
しかし何となくコツを掴めば、それはまさしくカタカナの正体に迫るドキュメンタリーであって、時折挟まれる筆者のロマンティックな推察(最澄と空海の運命の描き方がほんのり劇画調で笑った)もあいまって面白く読めた。

わたしは日本が好きだし、日本語という言語がとても豊かで美しいと感じている(日本語以外の言語をさほど話せないが)のだけど、言語というものが、コミュニケーションの作法を具現化したものであるとしたら、カタカナの存在こそ、その豊かさの本質なのかもしれないと思った。でもだからこそ、カタカナの扱いには慎重でいたいなとも思った。

がんばって読んだ甲斐あり、カタカナの正体、わりと掴めたように思います。